「寝ても疲れが取れない」
「布団に入っても頭が冴えている」
そんな方に一つ質問です。
今夜、布団に入るまでの1時間、
何をしていますか?
睡眠の質は、夜だけでなく1日の過ごし方で決まります。
でも今夜からできることもたくさんあります。
今日は「睡眠の質を上げる」ための考え方と、
寝る前の具体的なルーティンをまとめてお伝えします。
まず「質の良い睡眠」とは何か
睡眠の質を上げようとする前に、
「質の良い睡眠とは何か」を確認しておきましょう。
厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」を参考にすると、
以下の状態が質の良い睡眠の目安です。
・布団に入ってから、あまり時間をかけずに眠れる
・夜中に目が覚めることが少ない
・朝、スムーズに目覚められる
・日中に過度な眠気や疲労感がない
・睡眠に満足感・休養感がある
時間の長さだけが睡眠の質ではありません。
8時間寝ても上記を感じられなければ、
質の改善が必要なサインです。
睡眠不足が続くとどうなるか
「忙しいから仕方ない」と睡眠を後回しにしている方へ、
少し知っておいてほしいことがあります。
睡眠不足は、
・食欲を増やすホルモン(グレリン)を増加させ、
食欲を抑えるホルモン(レプチン)を減少させる → 肥満リスクが上がる
・血圧・血糖値が上がりやすくなる → 生活習慣病リスクが上がる
・免疫細胞の活動が低下する → 風邪をひきやすくなる
・気分が不安定になる → うつ病のリスクとの関連も報告されている
ダイエットや健康管理を頑張っていても、
睡眠が足りていないと全部が遠回りになります。
睡眠は「おまけ」ではなく、
体の土台を作る時間です。
睡眠の質は「朝の習慣」からも決まる
睡眠の質を上げるために夜だけ頑張っても、
実は限界があります。
日中・朝の過ごし方が、
夜の眠りを左右しているからです。
朝起きたら日光を浴びる
起きたらまずカーテンを開けて、
日光を15〜30分程度浴びましょう。
朝日を浴びると体内時計がリセットされ、
そこから約14〜16時間後に
眠気を誘う「メラトニン」の分泌が始まります。
つまり、朝7時に日光を浴びれば、
夜21〜23時頃に自然な眠気が訪れやすくなるのです。
朝食でタンパク質を摂る
朝食を抜くと体内時計の調整が乱れ、
夜の寝つきが悪くなりやすいことがわかっています。
特に意識したいのがタンパク質。
卵・大豆製品・乳製品などに含まれる「トリプトファン」が、
夜のメラトニン生成の材料になります。
「朝はコーヒーだけ」という習慣がある方は、
ゆで卵1個・豆腐・ヨーグルトを足すだけでも変わります。
日中に体を動かす
日中に体をある程度疲れさせることが、
夜の深い睡眠につながります。
激しい運動は不要です。
ウォーキング・軽い筋トレ・ストレッチなど、
続けられる運動を習慣にすることが大切です。
ただし就寝2〜3時間前までには終わらせておきましょう。
→ ウォーキングとランニング、ダイエットに効果的なのはどっち?
寝る前のルーティンで「眠れる体」に切り替える
夜の過ごし方を少し変えるだけで、
入眠のしやすさが大きく変わります。
① スマホを布団の外に置く
まず一番大事なことから。
布団に入ったらスマホを触らない。
画面のブルーライトはメラトニンの分泌を抑制し、
脳を覚醒させます。
情報・通知・SNSも交感神経を刺激して眠気を遠ざけます。
いきなり完璧を目指さなくてOKです。
「布団に入ってからは見ない」
これだけで睡眠の質はかなり変わります。
② 就寝1時間前にぬるめの入浴
寝る1時間前に38〜40度のぬるめのお湯に
15〜20分浸かりましょう。
入浴で体の深部体温が一時的に上がり、
その後下がっていく過程で自然な眠気が生まれます。
副交感神経も優位になり、
体は「もう頑張らなくていい」という状態になります。
③ 呼吸を「長く吐く」ことを意識する
寝る前は、吸うよりも吐くを大切にします。
鼻から4秒吸って、
口から6〜8秒かけてゆっくり吐く。
これを5回ほど繰り返すだけです。
吐く時間を長くすることで副交感神経が優位になり、
心拍数が落ち着いて体がリラックス状態に入ります。
→ 疲れが抜けない人へ。副交感神経を整える5つのリラックス習慣
④ 香りを使う
高価なアロマは必要ありません。
好きだなと感じる香りであれば何でもOKです。
迷う場合はラベンダーのエッセンシャルオイルがおすすめ。
「いい匂いだな」と感じるだけで、
体はゆるんでいきます。
蒸気が出ないアロマストーンは、
夏場でも使いやすくて便利です。
オイルを数滴たらすだけで、寝室がやわらかい香りに包まれます。
⑤ 今日一日を「ねぎらう」
布団に入ったら、
心の中でこう言ってみてください。
「今日もよくやった」
「疲れたよな」
「おつかれさま」
反省も、明日の予定も不要です。
ただ、自分をねぎらう。
これも立派なセルフケアです。
寝室環境も整えておこう
どんなに習慣を整えても、
寝室の環境が合っていなければ睡眠の質は上がりません。
快適な睡眠のための目安は、
・室温:夏25〜28度、冬15〜19度前後
・湿度:50%前後
・光:できるだけ暗く(遮光カーテンが効果的)
・音:静かな環境を保つ(気になる場合は耳栓も有効)
枕の高さ・マットレスの硬さも睡眠の質に影響します。
「なんとなく合わない」と感じているなら、
一度見直してみてください。
カフェインとお酒のタイミングにも注意
カフェインの効果は摂取後数時間持続します。
午後3時以降はカフェインを避けるのが理想です。
夕食後や夜にコーヒーを楽しみたい方には、
カフェインレスのコーヒーへの切り替えがおすすめです。
ドトールのデカフェ ドリップパックは
香りはそのままでカフェインだけ除いてあるので、
夜のリラックスタイムに取り入れやすいです。
お酒は寝つきをよくするように感じますが、
深い睡眠(ノンレム睡眠)を減らしてしまいます。
飲むなら早めの時間に、適量で。
就寝直前の飲酒は避けるようにしてください。
→ コーヒーを飲みすぎるとどうなる?体に出るサインと1日の適量について
休日の「寝だめ」は逆効果
「平日に寝られない分、休日に取り返す」
という方も多いと思いますが、これは要注意です。
休日に昼過ぎまで寝てしまうと体内時計が狂い、
月曜日の朝に体がだるい
「ソーシャル・ジェットラグ(社会的時差ぼけ)」が起きやすくなります。
休日の起床時間は、平日との差を
プラス2時間以内にとどめるのが理想です。
どうしても眠い日は、
午後2時頃までに20分程度の昼寝を取りましょう。
できなかった日は、気にしない
忙しい日も、余裕のない日もあります。
そんな日は、さっさと寝ても大丈夫。
睡眠のルーティンは自分を縛るルールではなく、
自分を助けるためのものです。
頑張る時間が多い人ほど、
意図的に力を抜く時間を作ってください。
その10分が、明日のあなたをきっとラクにしてくれます。
→ ストレスを放置するデメリット|コルチゾールの作用と今日からできる5つの解消法
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