暑い日が続くと、
食欲がなくなる。
そういう方は多いと思います。
そして、こう考えることも
あるかもしれません。
「食べていないから太らない。
むしろ好都合かもしれない」
気持ちは分かります。
ただ、体の中では
逆のことが起きています。
食べないと、体は省エネモードに入ります
入ってくるエネルギーが
極端に少なくなると、
体は生存の危機を感じ取ります。
そして本能的に、
代謝を下げます。
少ないエネルギーで
生き延びようとするためです。
体を工場にたとえると
私はよく、
こんな説明をします。
体を大きな工場だと考えてください。
たくさんの細胞という部品が
組み合わさってできています。
本当は古くなった部品を
新品に交換したい。
でも材料が入ってこないので、
古い部品を使い続けるしかない。
代謝が落ちるというのは、
そういう状態です。
体は動きます。
生きてもいけます。
ただ、少しずつ
質が落ちていきます。
そして、戻ったときに困ります
涼しくなって食欲が回復したとき、
体はまだ省エネのままです。
受け入れる準備ができていない
ところに、いつもの量が入ってくる。
むしろ太りやすい状態に
なっています。
実際にあった話
ご本人の許可をいただいて
書いています。
ダイエットと健康づくりを目的に
通われている方です。
セッション中に、
ぼそっと独り言のように
こうおっしゃいました。
「暑いと食欲が全然出ないんですよね」
気になって伺っていくと、
食事の量が
かなり少なくなっていました。
ご本人に困った様子はありません。
強いて言えば、
お通じが良くないことが
少し気になる程度。
そして「食べていないから
太らなくていい」とすら
考えていらっしゃいました。
そこで、先ほどの
省エネモードの話をしました。
「甘いものも食べていいんですね」
次に、食欲がなくても
食べられそうなものを
一緒に考えました。
甘いものなら食べられそうだと
おっしゃったので、
大福や羊羹のような和菓子も
取り入れて大丈夫ですよ、と
お伝えしました。
返ってきた言葉が、これです。
「甘いものも食べていいんですね。
食べたらすぐ太っちゃうと
思っていました」
この一言が、印象に残っています。
食事の情報は
これだけ世の中にあふれているのに、
偏ったものが
そのまま信じられている。
それを実感した瞬間でした。
食欲がないときに、食べやすいもの
目的は、少ない量でも
エネルギーを確保することです。
無理に量を食べる必要はありません。
・ナッツ類やチーズ
少量でもエネルギーが取れます
・果物
水分が多く、喉を通りやすいです
・食パンなど、口にしやすい主食
食べられるなら問題ありません
・和菓子
大福や羊羹は、おやつとして
取り入れて構いません
大事なのは、
がんばって食べようとしないこと。
ストレスをかけてまで
量を増やす必要はありません。
1週間後の報告
翌週のセッションでのことです。
その方は朝食を
冷やしお茶漬けにしてみたり、
休憩の合間にナッツや羊羹を
つまんだりと、
自分なりに工夫されていました。
そして、こうおっしゃいました。
「一週間がんばって
食べるようにしたら、
なんだか元気なんです」
それから、もうひとつ。
これまで薬に頼っていたお通じが、
久しぶりに自然に来て
驚いたとのことでした。
「また次の一週間もがんばって、
しっかり食べられたことを
報告したいと思います」
そう言って帰られたとき、
私もとても嬉しかったです。
食べる量を増やしたら、体重が減った方もいます
別の方の話です。
自己流で、
かなりストイックに
食事を制限されていました。
トレーニング中、
明らかに力が出ておらず、
きつそうにされていました。
そこで「急がば回れです」と伝えて、
一週間だけ勇気を出して
お米をお茶碗一杯分、
朝と夜に食べてみてくださいと
お願いしました。
結果、体が元気になったと
実感されました。
そして止まっていた体重が、
そこから減り始めました。
おそらく、エネルギーが満たされて
日々の活動量が
無意識に増えたのだと思います。
じっとしている時間が減る。
歩くのが億劫でなくなる。
そういう小さな変化の
積み重ねです。
→ 健康な人が無意識にやっている生活習慣|NEAT・DITと年代別の習慣
食べない選択は、遠回りになることがあります
食べないほうが痩せる。
一時的には、そう見えます。
ただ、その先で待っているのは
代謝の低下と、
戻したときの反動です。
体は、材料が入ってこなければ
新しく作り替えることが
できません。
減らすことばかりが
語られがちですが、
整えることの方が大事です。
→ 食べていないのに痩せない6つの理由|隠れカロリー・代謝・睡眠まで整理して解説
→ 「食べなければ痩せる」は間違い——リバウンドしない本当のダイエットに必要な4つのこと
最後に
暑さで食欲が落ちるのは、
自然なことです。
無理に元通りにする必要は
ありません。
ただ「食べていないから大丈夫」
とは考えないでください。
少量でも食べやすいものを
見つけておく。
それだけで、
秋以降の体が変わってきます。
何を食べればいいか分からない。
そんなときはお問い合わせから
気軽にご相談ください。
※食欲が長く戻らない、
食べることに強い抵抗がある、
体重が意図せず減り続けている。
こうした場合は自己判断せず、
医療機関にご相談ください。
この記事は診断や治療に
代わるものではありません。


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